最初に相談に来られたのは、今年の1月でした。内容はご主人の浮気調査でしたが、ご主人は同じ女性と浮気を繰り返し、1回目の発覚時は謝罪、2回目の発覚時は相手女性から慰謝料(120万円)を受け取り、そして、また同じ女性と3回目の交際が始まったのではないかとのことでした。
調査依頼を受け、さっそく開始しましたが、1回目の浮気はLINEで発覚し、2回目の浮気は「iPhoneを探す」機能を使用して発覚し、そして現場に乗り込んで修羅場という流れでした。そのため、今回のご主人は相当に警戒していました。
奥さんは、3回目の浮気に確証はありませんでしたが、ご主人がスマートフォンをロックしていたり、こそこそしている様子に不安を抱いていました。調査中も、ご主人は勤務先から帰宅する際に周囲を気にしながら行動し、スーパーの駐車場に停まって周囲をキョロキョロと見回すことがありました。
確かに、「警戒している」ということは、「やましいことがある」ということを示唆していますが…
調査の詳細については省きますが、3か月間の調査の末、同じ女性との不貞の証拠を押さえることに成功しました。
報告をした際、奥さんは震えながら以下のように述べました。
「予想はしていたのですが、だから依頼をしたのですが、心のどこかで何もなかったらいいのに…とバカな期待をしていた自分が情けないです。」
それから3か月が経過しました。
結論から言うと、奥さんは「離婚」を選択しました。
理由を聞いてみると、「浮気のこともそうですが、その後、話し合いをしても反省している様子もなく、昔の夫とは違っている。それを受け入れたからでしょうか」とのことでした。
「暴力があるとか、生活費をくれないとかはもってのほかですが、自分がこれから先、この人と一緒にいていいのか?」と自分自身にずっと問いかけ続けていたら、答えが出ました。
夫婦は他人なので、最初から価値観を完全に合わせることは難しいと思います。しかし、一緒に生活していく中で、価値観を共有することが大切です。それによって、信頼感や安心感が生まれます。
もし、自分がこれから先、この人と一緒にいていいのか?という疑問が湧いたら、相手を変えようとするのではなく、自分の感情と真剣に向き合い、自分の価値観と向き合うことが大切です。
奥さんの場合、ご主人が浮気を繰り返し、反省の態度も見られなかったことが決定的な要素となりました。そのような行動や態度が継続する限り、幸せな関係を築くことは難しいでしょう。
結婚生活においては、互いに変化し成長していくことは自然なことですが、大切なのはお互いが共通の目標や価値観を持ち、困難な時には助け合うことです。
相手が変わる意思や努力を見せない場合、自分自身を守るために関係を終わらせる決断をすることも必要です。
奥さんは自分の気持ちを大切にし、離婚という選択をしました。
それは、彼女が自分の本当の幸せを考え、自分自身を成長させるための大切な一歩だったと思います。