不倫が原因で離婚になるとき、一般的には離婚の話し合いと一緒に、相手に対して慰謝料を請求します。
ところが、意外と知らない方が多いのですが、不倫の慰謝料請求は、離婚が成立してからでも可能です。
そして場合によっては、離婚をしてから様子を見て、慰謝料を請求した方が良いケースもあります。
今回は、実際に当社に依頼された方のケースを参考にお話しします。
ケース①父親が親権を取りたい場合
ご依頼者は、30代のご主人。息子が二人。
奥さんが突然離婚を言い出し、普段の様子から怪しいと感じていたご主人は、調査を依頼しました。
結果、奥さんは出会い系で知り合った男性との不倫が発覚。
ご主人の気持ちとしては、奥さんと相手男性に対して慰謝料を請求して、離婚をしようと思いました。
しかし、小学生の息子二人の親権を取りたいので、離婚を悩みました。(親権争いになると母親が圧倒的に強いです。)
そこで、まずは奥さんが離婚を望んでいるので、不倫のことは話に出さず、息子たちの親権をもらう条件で離婚を成立させました。
浮かれていた奥さんは、その条件で快諾しました。
その後、奥さんが家を出てから2か月が経過。
ご主人と息子さん二人の生活が落ち着いてから、元奥さんと浮気相手に対して慰謝料を請求しました。
このようなケースでは、先に慰謝料請求の話を出すと、相手男性が逃げてしまい奥さんも離婚を撤回する場合があります。
いまさらな感じで腹も立ちますが、実際にそういうケースはあります・・・(-_-;)
または、急に「親権は渡さない」と嫌がらせをしてくることもあります。
このようなケースでは、先に親権を決めて離婚をし、その後、様子を見てから慰謝料の請求をする方がうまくいく可能性が高いです。
ケース②夫にDVがある場合
ご依頼者は、20代の奥さん。娘は2歳。
以前からご主人のDVとモラハラで悩む。そこに浮気の問題が出てきたので、調査を依頼しました。
調査の結果、ご主人は職場の女性と不倫をしていたことが判明。奥さんは離婚を決意しました。
この場合も、夫のDV・モラハラがあるので、先に離婚をした方が良いケースです。
先に不倫のことや相手女性に慰謝料請求すると、ご主人が逆ギレして奥さんに身の危険があります。
ですから、まずは離婚を成立させて安全な場所に別居してから、慰謝料の請求をするようにしました。
慰謝料請求のタイミングはケースバイケース
浮気の証拠が出てきたら、今すぐにでも話し合いたい!慰謝料請求をしたい!という気持ちはよくわかります。
しかし、上記ケースのように「何を一番優先するか?」によって、慰謝料請求のタイミングが重要になってきます。
不倫の慰謝料請求の時効は、『配偶者の不貞行為および浮気・不倫相手を知った時から3年間』とされていますので、感情に流されず、慌てずに、もっとも効果的なタイミングで行いましょう。
これまでに依頼をされた方の事例が多数ありますので、具体例を交えてアドバイスします。
お気軽に相談ください。